TOPページレビュー→デモニオンII 〜魔王と三人の女王〜

デモニオンII 〜魔王と三人の女王〜

作業量が多く苦痛な一周目。余裕が出てきてなんとか楽しみ方を見つける二周目。・・・え、三周目も必須なの?!

トラップは強い。(確信)
お金に余裕がなかった一周目では、あまり多くのトラップを配置する余裕がなく、モンスターの物量作戦で対処していました。
しかしこれがつまらない。
常にモンスターのHPに気を配り、一時停止を繰り返しながら、瀕死のモンスターを回収・再配置を繰り返す作業ゲー。
さらに今作では複数のダンジョンを持つことになるのですが、ダンジョン間でモンスターを移動するには、
1.一度ダンジョンからモンスターを回収してから 2.別のダンジョンで再配置
という手間がかかり、面倒なことこの上ない。(しかも一度に回収できるモンスター数に上限があるので、何度か繰り返す)

二周目ではお金に余裕ができるため、トラップ配置を楽しめるようになります。
しかも、トラップが強い!
トラップが敵の体力をゴリゴリ削り、状態異常をバリバリつけてくれるので、最後にちょこっと殴るモンスターを配置すればOK。
この黄金コンボのおかげで作業量が減り、防衛戦は随分楽しめるようになりました。

しかし侵攻戦のつまらなさは相変わらず。
というのも先ほど話に出た強すぎるトラップが、侵攻戦の時は最大の敵として立ちはだかります。
二周目でレベルが上がっているユニークユニット(すごく強い!)ですら、トラップにはめられると簡単に死ぬ。
一応トラップ解除スキルを持ったユニットもいるのですが、スキル持ちのユニットを個別に指示してトラップのそばに移動させないと解除スキルは発動せず、複数ユニットに同時に指示を出すこのゲームにおいて、何の役にも立ちません。
※やろうと思えば個別に指示は出せますが、超面倒でプレイ時間が倍増します。→やりたくない。

魔王軍の規模が増えても侵攻戦に参加できるユニット数が少ないので、大軍で蹂躙する感じも一切なく、すごく地味。
しかも侵攻戦でよくおきるのが、ユニットがうまく選択されずに指示が届かないという問題。
気づいたらユニットが1人、また1人・・・と途中の部屋に取り残されていることが日常茶飯事。
もういっそ侵攻戦の行動はフルオートで、プレイヤーはただ眺めるだけとかにした方が良かったんじゃないかと。

えっちなシーンの開放条件にユニットレベルが含まれているようで、
二周目になるとシーンのバリエーションが増えてくる点は良かったです。一周目不要論。
というかエロ目的でプレイしてる層が多いんだから、一周目からもっと色々なシーン見せてください。
ゲーム部分が駄目でエロも微妙、これじゃ一周目で投げても致し方なし。

どうやら三周目もプレイしないと真エンディング見れないっぽいんですが、正直投げ出してもうゴールしたいです。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 以下は初回レビュー 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

面白いシミュレーションゲームを作るのは難しいんだな、と再確認させてくれる作品。

2014年4月25日(金)。
この日はアリスソフトの「ランス9」とエウシュリーの「天秤のLa DEA」という、2大メーカーのRPG発売日。
そんな魅力的な2作品を差し置いて購入したのがこちら、「デモニオン2」
前作が好きだったのでその勢いで久しぶりの発売日購入してしまいました。

このゲーム、前作「デモニオン」と同じく、大きく分けて2つのパートがあります。
・ダンジョンに侵入してくる冒険者をトラップとモンスターを使って迎撃する防衛パート
・敵の拠点に攻め入る侵攻パート
前作の欠点が、どちらのパートも非常に単調であった点。
事前にトラップとモンスターを配置 → 後は見てるだけ。 というものでした。

今作では、この単調な戦闘をなんとかしようと考えたのでしょう。
トラップに関しては「敵に無効化されたトラップの再起動」という作業が追加され、
モンスターに関しては「ダンジョン内の移動」「攻撃or施設破壊の命令」という作業が追加されました。
特に侵攻パートでは、防衛パートと同じようにダンジョンが用意され、ダンジョン内を移動して侵攻することになります。

結果として、シミュレーションパートの作業量が増え、非常に面倒になりました。
特にモンスターの「ダンジョン内の移動」がものすごくダルい。
侵攻パートでは常に命令を出し続けなければならず、その度にモンスターを複数選択し移動先を指定しつづけます。
しかも時々命令範囲から外れてしまうモンスターがいて、気づいたら置き去りになっていたり。
また、防衛パートでは移動という概念自体がそもそも無駄です。
だってモンスターを一瞬にしてダンジョンから回収し、任意の場所へ再配置できるのですから。

結局、シミュレーションパートに加えられた改変が戦略性の向上には一切寄与せず、ただ面倒になっただけでした。

さらに致命的な問題はえっちシチュエーション。
前作のイイトコロはヒロインの徐々に堕ちるヒロイン達。
主人公の魔王に対して敵対心を持っていたのに、何度もえっちなことをされる度に、じわじわと堕ちていく・・・という例のアレ。
ところが今作のヒロインはみんなチョロすぎる。
一発ヤられただけで即堕ちじゃ興奮しませんよ!

結果的には、前作の改悪、残念としか言えまえん。
様々なところで努力は見られますが、ゲームシステムの完成度で言えばアリスソフトやエウシュリーには遠く及ばないでしょう。
もっとも、面白いゲームシステムなんて一朝一夕で作れるものではないでしょうし、
今後も改良を重ねてこういう作品を作り続けて欲しいなと思います。


サイト名:夜長月〜ヨナガヅキ〜
書いてる人:みずいし
画面解像度1024×768、InternetExplorerにて閲覧確認。
since 2004/1/1