もしも明日が晴れならば
プレイヤー完全放置。
恋人の死から始まる物語、売り文句として聞こえはいいが中身は酷い。
ゲーム開始直後、最愛の恋人に先立たれてしまう主人公。
最愛の人を亡くして放心状態の主人公の前に幽霊となった恋人が現れて、という話。
実にかわいそうな話ですが、しかしプレイヤーにしてみればいきなり現れて勝手に死んでしまったわけで。
かわいそうな話だけど別に悲しくない。
悲しくないので、そのヒロインが幽霊となって現れても別に嬉しくない。
いきなり死なれちゃ、感情移入はしづらい。
この辺りで、主人公とプレーヤーの温度差を実感する。
主人公は死んだ恋人に未練たらたらで、死んで幽霊となった今でも元恋人を好きでいる。
…という”設定”の下で話が進むので、幽霊ヒロインを好きになれない場合はプレイが苦痛になる。
幽霊としての再開に喜び、幽霊と会話したりデートしたりキスしたり。
よほどこの幽霊を好きになって主人公に感情移入できないと、不快感しか感じないイベントの数々。
幽霊は親しかった人にしか見えないという設定がまた恐ろしい。
喫茶店での幽霊とのデートシーンは、他の人には、
「1人で喫茶店に入ってきてパフェを2つ頼み、向かい合わせに置き、独り言を喋り続ける男」
として見られる。
痛々しくて見ていられない。
ところが…
幽霊さん「駄目だよ、私はみんなには見えないんだから、こんなことしたら変な目で見られちゃう…」
主人公「フッ、構わないさ(キリッ」
構えよ!
痛い痛い痛い…!
人目を気にせず気持ち悪い行為を続ける主人公、とてもついて行けません。
これが個別ルートですらないことにも呆れます。
いつまでも昔の恋人に未練たらたらの主人公に振り回される他の女の子が不憫でならない。
むしろ、周りの人の気持ちにもまったく気づかない鈍感でウジウジした主人公がモテるのが不思議でならない。
あまりの主人公の酷さに隠れがちですが、実はヒロイン達も相当ウザい。
幽霊さんや疫病神さんなんて存在そのものが邪魔、さっさと山に帰れよ・・・。
委員長が唯一の良心ですが、エロ無し。
唯一の希望すら断ち切るこの作品、もう悪意しか感じ取れません。
おやすみなさい。 |