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素晴らしき日々〜不連続存在〜

*「終ノ空」プレイ済み。

この作品は6章構成で、それぞれ違う主人公視点で物語が語られます。
各章の見所と感想は以下のとおり。

第一章“Down the Rabbit-Hole”
水上由岐を主人公にした物語。
この章でいちばんかわいいのは主人公の由岐ちゃん自身です。
ゲーム終わる頃にはさらに評価がUPするでしょう。ええ女や!
ボイス付女性主人公視点で進むこの章は、非常にテンポがよく、面白くサクサク読むことが出来ました。
肝心のHシーンが百合シーンばかりなので、百合が苦手な私はゲーム投げたくなりましたが、
「終ノ空」プレイ済みで期待していた作品だけに、ぐっと我慢。
この章の終盤から物語は面白くなっていきます。

第二章“It's my own Invention”
間宮卓司を主人公にした物語。
このゲームの鍵を握る人物、間宮くんが如何にして救世主となったのか、について語られます。
この作品通して一番の見所はこの章でしょう。
シナリオからCGに至るまで狂気と電波に満ち溢れ、この章だけでエロゲー屈指の完成度だと思います。
狂気や電波だけでなく、ギャグをふんだんに盛り込んでいるので読みやすく、私はダントツで一番好きな章でした。
特に「殴るぞ救世主!」とか言っちゃうヒロイン役の女の子がかわいくてもう…。
二章のエンディングが今回一番好きです。
付録本のロングインタビューで「今作は終ノ空のリメイクではなく終ノ空との決別」と言っていた意味がわかりました。
「終ノ空」プレイ済みなら、あの間宮様がボイス付で復活するという最高の章です。
間宮様の人間らしい一面も見ることが出来るので、「終ノ空」と比べてかなり印象は変わりました。

第三章“Looking-glass Insects”
高島ざくろを主人公にした物語。
この章は話の重さも相まって、とってもボリューミー。
一気にプレイしようとすると(精神的に)疲れるので、焦らずじっくりとプレイすることをお勧めします。
ただ、私は2章に次いで好きな話でもあります。
ちなみに次の章からは解決編になるので、ここまでプレイして合わなかったら投げてもいい気がします。

第四章“Jabberwocky”
悠木皆守を主人公にした物語。
物語の解決編になります。
ここまでのシナリオにヒントは多く散りばめられているので、ここでびっくり仰天!という展開にはならないと思いますが、 伏線が回収されていく度、なるほどなぁと感心しました。
ただ、物語の解決よりも、ヒロイン役の女の子がかわいくて仕方がないシナリオでした。
Hシーンごちそうさまです。

第五章“Which Dreamed It”
間宮羽咲を主人公にした物語。
解決編その2に当たるのですが、ここからのシナリオは少し冗長な気がしました。
既に物語の真相はほぼ語られていたので、視点が変わっても新鮮味がなくて退屈でした。
前章の解決編に混ぜる形でよかったのでは?と思ってしまいます。

第六章“JabberwockyU”
いわゆるエピローグ。
マルチエンディングですが、どのENDも凄く綺麗にまとめています。
まさかこんな綺麗なエンディングになろうとは…。

総評としては、前半は素晴らしきシナリオの一言に尽きます。
数々の伏線を張りながらも、その章単体でも十分すぎる完成度の高いシナリオ。
クリア後に2周目プレイすると、1週目では気づかなかった伏線も見えてきて、ますます感心しました。
終盤のシナリオは冗長に流れていて少し残念。
締めをもっと短く簡潔にしてくれればダレることもなく最後の最後まで楽しめたと思います。

さて、少々下世話な話でお恥ずかしいのですが、このゲーム、
Hシーンがバラエティに富んでおり、ちょっと変わった嗜好をお持ちの変態さんにもお勧めです。
百合・オナニー・女装・輪姦・獣姦・オナニー・ふたなり・近親相姦・オナニー・オナニー…。
扱ってないプレイを探すほうが大変ですね。スカトロが無いのが不思議なくらい。SCA-自なのに。
ちなみに女装少年のフェラシーンが一番抜けました。

ケロQ処女作「終ノ空」との関連性は?
終ノ空にボイスを付けて、システム面を改善し、話のオチを付けて、ギャグを混ぜるとそれは素晴らしき日々でした。
素晴らしき日々をカルピスに例えると、終ノ空がカルピスの原液。
わざわざ終ノ空を今からプレイする必要は無いと思います。
むしろ「H2O -FOOTPRINTS IN THE SAND-」ネタが出てくるので、そっちをプレイした方が面白いかも。


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書いてる人:みずいし
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