私は私のまま、誰にでも変われる
予想の斜め上の斜め上を行くカオスゲー。
予備知識無しでのプレイ推奨。
ゲームを起動しOPを見たとき、失敗したなと感じました。
うわあ…明らかにつまらなそうだよ……これ。
へぼいOPムービーでいきなり出鼻を挫かれます。
ところがゲーム開始して最初の選択肢
俺の特技と言えば…
・バスから飛び降りても死なない
・目から核ミサイルが出る
いきなりトンデモな選択肢だなぁ。
移動中のバス中の場面だったので迷わず”バスから飛び降りても死なない”を選択。
おー、本当に飛び降りたよ。あ、BAD
ENDだ。
この瞬間、これは意外と面白いかもしれない、そんな予感がしたのでした。
そんな感じでゲーム序盤はギャグメイン。
ちょっと笑えるネタからお寒いネタまで、楽しくバカやってる姿はほほえましい。
ギャグやら萌えやらエロやらを混ぜた無難なゲームだろう。
このときはそう思っていましたが、この予想は大きく裏切られることになります。
ゲーム中、主人公達が闇鍋をするシーンがあります。
調子に乗ってオレンジジュースやゼリーまで入れてしまいます。
そして恐る恐る食べてみると…あれ、意外とおいしい!
そんなシーン。
この闇鍋が、実はこのゲーム自体を象徴しているのではないでしょうか。
いろんな食材を一つの鍋に投げ込んでぐつぐつ煮込みました。ごちゃまぜ。
これはそんな闇鍋のようなゲームです、正にカオス。
ギャグ・純愛・ミステリー・ホラー・伝奇・百合・乱交・陵辱・輪姦・調教・触手・孕ませ…
ざっと思いつくだけでもこれくらい混ぜ込んでいます。
どのルートでも予想の斜め上を行く展開に驚きまくりing!
一つのゲームにここまでの要素を詰め込んだ作品は前代未聞じゃないでしょうか。
特にエロとホラーには力が入っています。
Hシーン数は44と豊富ですし、シチュエーションも様々。
どんな性癖持っていても一つくらいお気に入りのシーンがあるだろうってくらい豊富。
めちゃくちゃえろい。
貧乳キャラだけいませんが。
これだけあればもうおなかいっぱい、大満足、十分です。
そしてなによりホラー演出が怖すぎる。
例えるならひぐらし初見並みに怖い。
一般的に例えるなら、ふと足元を見たら側にゴキブリが!的な怖さ。
しかもまさかこんなゲームでびびるとは思っていなかった分、余計にびびる。
エロシーンの最中にホラー演出しないでください><
とにかくごちゃまぜで、トゥルーエンドまで何が何だかわからない。
Hシーンが多いので必然的にエロテキストばかり読むことになり、結構だるいのですが、
最後までプレイ必須です。
シナリオが予想外に深く作りこまれているので結構びっくりしました。
しかしながら魅せ方が下手。
随所に仕掛けた伏線をここぞという時に回収して一気に盛り上げる…というのが面白く魅せるコツだと思うのですが、
謎を解決するシーンでの勢いが足りない。
もっと自信を持ってどーんとやって欲しかったです。
ヒロインの一人、伊ノ崎ケイがかわいい。
そして名言が多い。
「レッツ、お股おっぴろげーしょん!」
「月月火水木チンチン」
「来て!アンタがアタシのベイビーになんの!」
やばいやばい、頭沸いているとしか思えないセリフの数々。
こんなエロ会話を日常的に使っているのがツボった。
「いつまでもこ〜のまま〜 ぐ〜るぐる夢の中〜♪」
タイトル画面で流れるやたら頭に残るこのテーマソング。
普通に良い曲なのですが、クリア後に聞くとまた一味違う、2度おいしい曲です。
埋もれてしまうにはあまりにも惜しい意欲作。
これほどカオスなゲームをよく作れたなぁと感心しました。
魅せ方さえ上手ければ間違いなく屈指の名作になれたと思います。 |